お知らせ
-------2020年 今後の展示予定-------
-------終了した展示-------
・2020 2/1(土)〜2/16(日) ならまち ギャラリーたちばな(奈良)篠原希陶展
・2020 4/29(水・祝)〜5/17(日) うつわや季器楽座(茨城)篠原希陶展
・2020年7月 東武池袋店(東京)篠原希陶展
・2020年8月15日(土)〜23日(日) 四季彩堂(静岡)篠原希陶展
・2020年10月14(水)〜20日(火)大丸心斎橋店(大阪)篠原希陶展
-------終了した展示-------
・2020 2/1(土)〜2/16(日) ならまち ギャラリーたちばな(奈良)篠原希陶展
・2020 4/29(水・祝)〜5/17(日) うつわや季器楽座(茨城)篠原希陶展
・2020年7月 東武池袋店(東京)篠原希陶展
・2020年8月15日(土)〜23日(日) 四季彩堂(静岡)篠原希陶展
・2020年10月14(水)〜20日(火)大丸心斎橋店(大阪)篠原希陶展
信 樂 - 土の賦 十二人展 平成31年3月15日(金)~ 3月21日(木)
2019 / 03 / 14 ( Thu ) 東京新宿柿傳ギャラリーでの信楽12人展に参加させていただきます!
![]() 高橋楽斎作 宝船水指 個展とは色々な面が違い、何度か集まって話し合いをしながらこの日を迎えます。 信楽で活躍されている若い作家や先輩とともに、「信楽展」と名のつく企画に参加させてもらえることは私にとって、とても光栄です。 故郷大阪を離れて二十数年。 ようやく信楽で制作できているんだなと実感を持てた様な気がします。 初日から三日目の茶会まで在廊します。 みなさまのご高覧おまちしております。 ![]() 篠原希作 蹲壺 会期 平成31年3月15日(金)~ 3月21日(木) 開廊時間 午前11時~午後7時まで(最終日21日は午後5時まで) 会期中無休 出品作家 青木寿美子、大西左朗、奥田陶生、神崎秀策、小牧鉄平、迫 能弘、篠原 希、髙橋楽斎、髙間智子、谷 穹、津守愛香、古谷和也(五十音順) 略歴 □青木 寿美子 Aoki Sumiko 愛知県名古屋市生まれ 愛知県立芸術大学 美術研究科 大学院 陶磁科専攻 修了 平成8年 信楽にて作陶をはじめる 平成11年 信楽陶芸展 入選 平成12年 築窯、国際クラフト展伊丹 入選 平成14年 国際陶磁器展美濃 入選 平成20年 国際陶磁器展美濃 入選 平成25年 長三賞陶業展 長三金賞 受賞(グランプリ) 平成26年 第25回 秀明文化基金賞 受賞 □大西 左朗 Onishi Satoki 昭和39年 滋賀県信楽町生まれ 昭和63年 東洋大学 社会学部 応用社会学科 卒業 平成5年 京都府立陶工高等技術専門校 図案科 修了 平成18年 第17回 秀明文化基金賞 受賞 平成19年 現在形の陶芸 萩大賞展(山口県立萩美術館) 平成20年 第1回 いまどき、しがらき、かやりき展 大賞 平成25年 信楽焼伝統工芸士(総合部門)認定 平成30年 第11回 現代茶陶展 入選、第3回 日本陶磁協会奨励賞 関西展 入選 □奥田 陶生 Okuda Sueo 昭和41年 滋賀県信楽町生まれ 昭和62年 京都府立陶工職業訓練校 成形科 修了 平成6年 ギャラリー陶園(信楽)個展 平成18年 ギャラリー陶園(信楽)個展 平成25年 ギャラリー陶園(信楽)個展 平成30年 ギャラリー悠(静岡)個展 その他、関西各地でグループ展に出展 □神﨑 秀策 Kanzaki Shusaku 昭和58年 滋賀県信楽町生まれ 平成16年 京都府立陶工高等技術専門校 修了 平成24年 第59回 日本伝統工芸展 入選 平成25年 第60回 日本伝統工芸展 入選 平成26年 第2回 陶美展 入選 平成27年 第44回 日本伝統工芸近畿展 新人奨励賞 受賞、第62回 日本伝統工芸展 入選 平成28年 第27回 秀明文化基金賞 受賞 平成29年 第5回 陶美展 入選 平成30年 現代形の陶芸 萩大賞Ⅳ 入選、第65回 日本伝統工芸展 入選、第3回 日本陶磁協会奨励賞 関西展 入選、日本工芸会正会員に認定 □小牧 鉄平 Komaki Teppei 昭和46年 茨城県生まれ 平成6年 京都精華大学 陶芸専攻科 卒業 信楽に移り製陶会社勤務 平成15年 高島屋京都店美術工芸サロンにて個展(同、平成19年) 平成17年 信楽町多羅尾に移り独立 一基目の穴窯を築窯 平成18年 日本伝統工芸近畿展 入選 以降、入選12回 平成21年 第23回 萬古陶磁器コンペ準グランプリ 平成22年 第4回 現代茶陶展 入選 平成23年 二基目の半地下式穴窯を築窯、日本伝統工芸近畿展 新人奨励賞、第22回 秀明文化基金賞 受賞 □迫 能弘 Sako Yoshihiro 昭和46年 奈良県桜井市三輪生まれ 平成4年 辻 清明氏に師事 やきものを志す 平成7年 石川県立九谷焼技術研究所 卒業 信楽にて修行 平成12年 信楽にて独立 平成21年 第56回 日本伝統工芸展 入選 平成22年 穴窯築窯 平成27年 第62回 日本伝統工芸展 入選 平成29年 台湾国立台南芸術大学にてワークショップ、第64回 日本伝統工芸展 入選 平成30年 第29回 秀明文化基金賞 受賞、第3回 日本陶磁協会奨励賞 関西展 奨励賞 □篠原 希 Shinohara Nozomu 昭和47年 大阪府生まれ 平成3年 信楽 古谷信男氏に師事 平成10年 信楽窯業技術試験場 釉薬科 修了 平成11年 信楽町黄瀬にて独立作陶 平成16年 伊賀に新たに穴窯を築く 平成19年 経済産業大臣指定 伝統的工芸品 信楽焼伝統工芸士に認定される 平成24年 「土に魂を宿す二人展」酒井敦志之×篠原希 うつわや季器楽座 個展(茨城県水戸市)、第23回 秀明文化基金賞 受賞 平成26年 講談社モーニング連載「へうげもの」水指やぶれぶくろ登場回での作画協力 □髙橋 楽斎 Takahashi Rakusai 昭和29年 滋賀県信楽町生まれ 昭和50年 滋賀県立信楽窯業試験場 卒業 昭和52年 荒川豊蔵先生のもとに互窯会結成 平成4年 柿傳ギャラリーにて個展(9回) 以降、日本橋三越本店、福岡三越、大阪高島屋、JR名古屋高島屋、京都高島屋、山口井筒屋にて個展 平成22年 五代 髙橋楽斎 襲名 □髙間 智子 Takama Tomoko 平成17年 大阪芸術大学大学院 芸術制作研究科 修士課程造形表現 卒業 平成19年 京都高島屋6階工芸サロンにて個展(平成26年、29年) 平成23年 滋賀県立陶芸の森スタジオアーティスト、大阪高島屋6階NEXTギャラリー(平成25年) 平成25年 新時代の「やきもの」への挑戦!あれもやきものこれもやきもの(滋賀県立陶芸の森) 平成29年 アートフェア東京2017(東京国際フォーラム)、華やぎの陶(銀座和光ホール) 平成30年 第3回 日本陶磁協会奨励賞 関西展 入選 □谷 穹 Tani Q 昭和52年 滋賀県信楽 谷清右衛門窯に生まれる 平成19年 中世信楽に多く見られる双胴式穴窯を築窯 平成24年 単室式穴窯築窯 平成26年 信楽大壺がポートランド美術館(アメリカ)に収蔵される 平成27年 「ロローロロ」未来の途中プロジェクトの一環としてギャラリー@KCUA(京都)個展 平成29年 「泥仲間」ギャラリーあしやシューレ(兵庫)にて彫刻家中ハシ克シゲと二人展 平成30年 「信楽 黒盌」展 翫粋(京都) □津守 愛香 Tsumori Aico 昭和54年 滋賀県生まれ 平成14年 京都市立芸術大学 卒業、朝日陶芸展 入選(以後、平成15、17、18年) 平成15年 女流陶芸展 新人賞 平成19年 長三賞陶芸ビエンナーレ 奨励賞 平成23年 滋賀県立陶芸の森 陶芸館ギャラリー「津守愛香‐ちょっとシニカルでゆかいな仲間たち」 平成27年 第6回 菊池ビエンナーレ 優秀賞 平成29年 平成28年度平和堂財団芸術奨励賞、第28回 秀明文化基金賞、第7回 菊池ビエンナーレ 優秀賞 平成30年 第43回 滋賀県文化奨励賞 □古谷 和也 Furuya Kazuya 昭和51年 滋賀県信楽町生まれ 平成10年 京都府立陶工技術専門校 卒業 父、古谷 道生に師事 平成14年 穴窯築窯 平成15年 日本伝統工芸近畿展 入選(以降10回入選)、池袋東武百貨店にて初個展(以降隔年個展) 平成21年 阿曾美術にて初個展(以降隔年個展) 平成25年 名古屋栄三越にて初個展(以降隔年個展) 平成26年 大阪高島屋にて初個展(以降隔年個展) 平成27年 第26回 秀明文化基金賞 受賞 作家在廊日 青木寿美子・・3月15日(金)~17日(日) 大西左朗・・・3月15日(金)~17日(日) 奥田陶生・・・3月15日(金)~21日(木) 神﨑秀策・・・3月15日(金)~17日(日) 小牧鉄平・・・3月15日(金)~17日(日) 迫 能弘・・・3月15日(金)~17日(日) 篠原 希・・・3月15日(金)~17日(日) 髙橋楽斎・・・3月15日(金)~19日(火) 髙間智子・・・3月15日(金)~17日(日) 谷 穹・・・3月15日(金)、17日(日) 津守愛香・・・3月15日(金)~17日(日) 古谷和也・・・3月15日(金)~17日(日) 特別茶会 ■特別記念茶会「紫香楽」 柿傳ギャラリーの上にある茶室にて、特別記念茶会「紫香楽(しがらき)」を開催致します。 席主は出品作家が力を合わせて務めさせて頂きます。 茶会に参加された事がない初心の方も大歓迎ですので、どうぞお気軽に、信楽ゆかりのお道具で、一服の茶の一時をお楽しみ頂ければ幸いです。 ・日時 3月17日(日) 11:00、13:00席入の二席 ・席主 出品作家 ・場所 新宿 京懐石 柿傳(東京都新宿区新宿3-37-11 安与ビル) 薄茶席「残月(9階)」、点心席「古今サロン(6階)」、受付・寄付「安与ホール(7階)」 ※ 席入15分前までにお集まりください。 ・会費 5,000円(税込) ※ 服装自由 ・申込 ご希望の方は、柿傳ギャラリーまで電話、FAX、メール、弊廊HPの御申込フォームからお申し込み下さいませ。 ・〆切 3月15日(金)までとさせて頂きます。 皆様のお申込を心よりお待ち申し上げております。 <ご連絡先> TEL 03-3352-5118 / FAX 03-5269-0335 e-mail gallery@kakiden.com 電話は11時~19時受付(ギャラリー休廊日を除きます) ▸お申込みはこちら 俳人の加藤楸邨氏に「月下信楽」という文章があります。 冴え返る月を浴びた信楽の大壺の姿を綴った文章で、「何にも凭れず、何にも媚びず、それ自身で極めて自然に据わっている」とあります。 この自然に据わっているという在り方は、長い間、加藤氏が求めつづけてきた理想の生き方です。 陶は人なりといいますが、技術や表現を超えた作家の生き方が問われる時代がやってきているように思います。 私の定義では、信楽焼とは信楽の風土性、地域性を持ったやきものを指します。 信楽の土(自然)と作家の感性(自然)が共鳴して、ひとつの相を成した時に<信楽のかたち>が生まれます。 第1回 信 樂 -土の賦 十二人展のテーマは「茶陶」です。 茶陶には、いろいろな制約がありますが、制約に拘り過ぎると単なる道具になってしまいます。 茶陶は、茶の湯の器であると同時に、茶という空間を創り出す造形物でもあります。 だからこそ、寸法が重要なのです。寸法によって、茶室の空気感が変わります。 その空気感こそ、茶陶と現代アートを繋ぐものです。 大切なのは心の自由です。 十二人の全てがこの定義に当てはまる訳ではありませんが、各人が切磋琢磨し、グループ展でなければ出来ない展覧会になることを願っています。 信楽のいまをご堪能下さい。 青木寿美子氏は、名古屋から移住した若手作家です。 大学では鯉江良二氏に陶芸を学びました。 繊細な線画による自由な作風で、2013年に長三賞陶業展 長三金賞を受賞しました。 掛け花入「暖翠を告げる。」には、春、暖かくなり草木が緑に色づいてゆく様子が描かれています。 大西左朗氏は、地元信楽の作家です。 益子陶芸展、現在形の陶芸萩大賞展などに出展し、2008年に第一回いまどき、しがらき、かやりき展大賞を受賞しました。 この「信楽片身替水指シ」は、彼が得意とする楕円形の水指です。 水指の灰色がかったグリーンと、蓋の緋色が対象的です。 奥田陶生氏も、地元信楽の作家です。 信楽焼のやさしさと力強さ、陰と陽に挑戦されています。 それは、豊かな大地から生まれ出たかたちで、信楽らしい土味、焼味が魅力的です。 この「信楽水指」は、いわゆる鬼桶と呼ばれる水指で、薪窯特有の表面と裏面、緋色と灰被りが見られます。 神﨑秀策氏は、地元信楽の若手作家です。 焼締めの火色を求めて穴窯で焼成し、2015年に第44回日本伝統工芸近畿展新人奨励賞を受賞しました。 この「信楽茶盌」は、高台から口縁に広がる茶碗で、淡い赤茶色の素地に対して、見込みには美しい緑色の釉溜まりが見られます。 小牧鉄平氏は、茨城出身の作家です。 信楽古窯を再現した半地下式穴窯で独自の造形表現を追求しています。 2011年には日本伝統工芸近畿展新人奨励賞を受賞しました。 個性的な「信楽茶盌」で、赤褐色の火色と焼け残った白い抜けが、信楽特有の美しい景色を創り出しています。 迫能弘氏は、奈良出身の作家です。 陶芸家・辻清明氏に師事し、やきものを志します。 2018年「炭化たたき広口壺」で第3回日本陶磁協会奨励賞を受賞しました。 「信楽狸手炙」は、とても愛嬌のある狸です。 茶席で使用される手炙だけに、どことなく品を感じます。 篠原希氏は、大阪出身の作家です。 陶芸家・古谷信男氏に師事し、焼締めを基軸に、土と灰が噛みつき合うように溶けた独自の表現を追求しています。 「窯変壺」は、緋色と灰被りと焦げとが、まさに噛みつき合うように溶け、変化に富んだ景色を醸し出しています。 髙橋楽斎氏は、信楽を代表する陶家・楽斎家の五代目です。 古信楽の作風を基調に、信楽の土味や薪窯焼成の焼味を生かした素朴で穏やかな作風の作品を制作しています。 「宝船水指 銘『船出』」は、釣竿を持った恵比寿を先頭に七福人を乗せた宝船です。 今回の展覧会の船出をイメージしています。 髙間智子氏は、大阪出身の若手作家です。 何種類もの色の磁土を何層にも重ね、模様を削り出す独特な技法を駆使して、カラフルな色彩の作品を制作しています。 これは「はなことば」シリーズの一つで、積層彩磁の飾り皿です。 皿の裏面を三角錐にすることで、自立した飾り皿になっています。 谷穹氏の家は、江戸末期から続く窯元です。 古信楽の美を再構築するため、双胴式や半地下式の穴窯で、現代の信楽に挑戦されています。 2014年にはポートランド美術館(アメリカ)に大壺が収蔵されました。 桧垣文が刻まれた「信楽蹲」からは、彫刻的な力強さを感じます。 津守愛香氏は滋賀出身の陶芸家です。 京都市立芸術大学卒。2003年に女流陶芸展新人賞、2007年に長三賞陶芸ビエンナーレ奨励賞、2015年に菊地ビエンナーレ優秀賞を受賞しました。 「ほおづえ」は、瞳を閉じて頬づえをする可愛い人形作品です。 その左手には花を持っています。 古谷和也氏は、陶芸家・古谷道生氏のご次男です。 信楽と伊賀の古陶に学びながら、情趣豊かな窯変と力強い造形力を感じる独自の焼締め表現に挑戦されています。 「信楽茶盌」は、ビードロと火色と造形が織りなす個性豊かな茶碗です。 その作品からは、彼の真摯な作陶姿勢が感じられます。 森 孝一(美術評論家・日本陶磁協会 常任理事) |
大晦日の夜に/酒井敦志之 × 篠原希 二人展
2016 / 12 / 31 ( Sat ) 2016年もあと僅か。
毎年最後の仕事は年明け二日から始まる水戸市 うつわや季器楽座での 「うつわや季器楽座創業20周年記念 酒井敦志之 × 篠原希 二人展 vol.Ⅱ」 ![]() の搬入でした。 ![]() 今日の深夜、無事に水戸の搬入をおえて信楽に帰ってきました。 窯場の掃除、ろくろ場の掃除、 ![]() 子供達と洗車を終えて いつもよりゆっくりと紅白を見ながらこのブログを書いています。 今年は世の中では熊本での大地震、東北北海道での台風や大雨。災害の大変多い年でした。 私的なことでも嬉しい事とともに悲しい出来事も多く、大変な年になったなあという今日の感想です。 その中で私の支えとなっていたのは、この二人展だったのかもしれません。 5年前の東北大震災直後の、益子や笠間の陶芸家たち。 「こう言う大災害があったからこそ作る事に以前より意義を感じるようになった」と語る友人たち。 酒井さんも、私との二人展を実現するために3月11日にちょうど穴窯を焚いている最中に被災、 友人の復旧を助けながら、ようやく9月を過ぎた頃より穴窯を取り壊してレンガを掃除するところから 窯の再建にとりかかり、同時に作品を制作、12月を過ぎて初窯を焚きあげて 1月の二人展に間に合わせてくれました。 その時のエピソードはこちら それがいかにすごい事なのか、画面を通しても電気がビリビリと伝わるほどずっと感じておりました。 ![]() 「なぜ物を作るのか」を身を以て彼らから教えてもらいました。 5年前の二人展が終わった直後、季器楽座のオーナーから 「5年後にまた二人展を」 と聞いた時、私にはとてもできないと思いました。 その後はいかにそのモチベーションを作り、この二人展を乗り越えるかばかり頭から離れず 「むちゃくちゃ大きな壷を作ろう」 とか 「新しい薪窯を作り突飛な形をつくりだそう」とか どんどんと悩みは高じて行きました。 今思えば間違っていたと思います。 なんども水戸や笠間に通ってその話をしようとするのですが、季器楽座さんや特に酒井さんは いつも穏やかで虚栄なく淡々としていました。 どうしてそんなに落ち着いていられるのだろう?と私の気持ちは焦るばかりだったのですが、 ようやくこの展覧会も一年、と近づいてきた頃にはたと気づきました。 酒井さんにとっては日常の制作をして臨める「初めての」二人展なのだと。 それからは「自分も虚飾を捨てて日常を一生懸命生きてその中から生まれる自分の全力」を見てもらえるように すればいい。 とようやく思えるようになりました。 いまだ未熟な自分の実力も 浅はかな自分の思いもすべて見ていただけると幸いです。 この五年間、酒井さんと話し合い、切磋琢磨してきたひとかけらでも感じていただける 展示になっているよう祈る思いです。 皆様のご高覧をお願いします。 今年もお世話になりました。ありがとうございました。 良いお年をお迎えください! DMより転載 ------------------------------------------------------------------------ ![]() ![]() 2017年1月酒井敦志之×篠原希 二人展vol.Ⅱ うつわや季器楽座創業20周年記念 酒井敦志之×篠原希 二人展vol.Ⅱ 2017年1/2(月)~1/29(日) 月曜日定休 ※1/2(月)1/9(月)は営業いたします ※1/2、1/3は17時にて閉店いたします 1/4~通常営業いたします ※1/2はカフェの営業はお休みいたします 笠間と信楽それぞれの土にこだわり自らの手で築いた薪窯で作陶をする二人。 2012年開催の酒井敦志之×篠原希 二人展vol.Ⅰ「土に魂を宿す二人展」より 5年を経て開催する二人の陶芸家渾身の作陶展です。 1/2(月)~1/9(月)の期間はギャラリーフロア常設フロアすべてを使いまして 二人展の作品のみご紹介いたします。常設フロアの展示は1/11(水)より 通常通りとさせていただきます。 ぜひお早めにご来店くださいませ。 |
将来を話し合うって
2016 / 10 / 20 ( Thu ) |
キンレイさんのお話2
2016 / 09 / 07 ( Wed ) |
信楽が高原だと再認識するお昼休み
2016 / 05 / 13 ( Fri ) |
熊本大分での地震
2016 / 04 / 21 ( Thu ) 連日伝えられる熊本での大地震。
阪神大震災の記憶が鮮明に残っているものとして、それと同等の「震度7」が二度続くとは信じられない。 テレビでは建物の耐震性について伝えているものもありますが 阪神大震災、東北大震災の経験を経て建てられた建物をも 倒すほどの地震のように感じます。 熊本には知人はいないのですが、 九州大分や鹿児島にいる友人も心配です。 若い頃別府港から上陸し九重〜阿蘇〜天草へは バイクツーリングで数え切れないほど行きました。 思い出がたくさんあります。 新婚旅行で妻ともいったほど大好きな土地、そして美しい風景です。 崩落してしまった阿蘇大橋も渡りました。 本当に信じられない光景です。 被災されました皆様の1日も早い復旧と平静が取り戻せますようお祈り申し上げます。 そして不幸にも亡くなられてしまった方々へ心よりご冥福を‥ |
大晦日の夜に
2015 / 12 / 31 ( Thu ) 2015年もあと僅か。
今年も所属している陶芸の会の展覧会の搬入のお手伝いが今年最後の仕事となりました。 ![]() 搬入作業の様子。 大津西武にて元旦が初日となります。 ここ数年、毎年やっている小さな餅つき。 今年も家族揃って元気に餅をつくことができました。 ![]() 長男坊の餅つき 数年前、臼を手に入れてから毎年小さなお餅つきをするように。 長男が保育園の頃は手を添えて、助けながらついていたのに、 今年は一人で力強くつけるようになって驚く。 最初は、自宅で餅つきができれば 子供が喜ぶから。と始めたものだったのに、近頃は子供の成長を自分たちが感じられるから。 になってきた気がします。 窯場も毎日ばたばたと過ごしているうち、窯焚きを終えた時そのままほったらかしに なってしまっていたものを、 長男坊も初めて手伝いについてきて、一緒に片付けました。 ![]() 「つぎは何をする?」 と聞いてくれる息子の姿に、頼もしくすら感じることができました。 最後に窯とろくろにお供えをして お酒をついで。 手を合わせ‥ ![]() 今年も本当に、いろんなことがありました。 でも最後に子供達の力強く成長している姿に励みをもらって 自分も元気に2016年に向かっていこうと思います。 今年であったみなさまに心からの感謝を。 本当に有難うございました。 良いお年をお迎えください! |
茨城への旅
2015 / 12 / 10 ( Thu ) 先日は、茨城まで行ってきました!
![]() 途中SAでみられた朝日を浴びる富士山。 思えばずっと行かねば行かねばと思いながら、さまざまな用事や仕事にかまけていくことができませんでした。 目的は水戸のお店、うつわや季器楽座。 ![]() ノートとペンを持っていく 2012年に開催された笠間の陶芸家 酒井敦志之(さかいとしゆき)氏との二人展を五年の歳月を経て 再び開催することになったからです。(その時のエピソードはこちら) 二人展が終わって完全に脱力していた私は 再び二人展をすると言われた時は「無理です!」と言ってしまいました。 2011年3月の震災で窯焚き中に地震にあった酒井氏は窯がバリバリと割れ、 煙突がねじれるのを見ながら、なんとか火を落としましたが、 窯と作品の大部分を失いました。 その状態から2012年正月までに窯をバラバラに壊して、そこから再建し 作品を焼き上げ展示に至るという、今思い出しても熾烈な仕事を成し遂げ 二人展に臨みました。 私はそんな彼や彼を支える仲間たちの様子を知りながら、どのように二人展に向かうべきか 本当に共に展示をする資格があるのか悩みました。 自分なりのみなさんに対する精一杯を見てもらうしかないと 心に定めて展示に臨み、ようやく終えることができました。 いろんな想いがつまりに詰まった展示だったので それをもう一度やることが想像もできませんでした。 それで私は「無理です!」という言葉が口をついて出てしまったのですが 酒井氏はというと、2011年4月に聞いた「できます!」と同じように 全く動じてはいませんでした。本当に恐ろしい人だと思いました(笑) ![]() 笠間 酒井敦志之氏の再建された窯 水戸 うつわや季器楽座 お昼過ぎに笠間の酒井氏の工房にお邪魔し、 いろんな話をしながら展示についての動機付けや案などを聞きました。 いつもながら冷静沈着、かえって私はドギマギしながら疑問をぶつけ続けるような感じでした。 (私の方が年上なのですがいつもこんな感じです(笑)) ![]() 鴨鍋 夕方には水戸のうつわや季器楽座のオーナーの元へ二人で向かい そのまま水戸の鴨鍋屋さんでオーナーを含めて三人でミーティングをしました。 三人でいろんなアイディアを話しつつ、楽しく美味しい時間はあっという間に過ぎて行きました。 ようやく自分のきもちにも楔をひとつ打ち込むことができました。 昨年の私の個展の時までは私は 「自分が変身するくらいのことがなければ、とても二人展をもう一度出来ない」 と悩んでいたのですが(笑) 酒井氏、そして季器楽座さんからはたびたび 「ようやく普通の状態で二人展ができるんだよ」 と言う気持ちを伺うことがあり 気負い過ぎ、変な方向に自分が向かっていることがようやくわかりました。 私も少しは二人のように沈着、冷静さを持って 2012年とは違う展示ができるようにしたいと思います。 果たして、どんな二人展が実現できるでしょう。 ![]() おみやげにもらった笠間「きのみの」のお菓子 いろんな味が感じられた後、最後にひとつにまとまって消えるおいしさです。 振り返ると、あの素晴らしい富士山が見られたのがまるで吉報だったかのように 事故もなく、素晴らしい出会いのある旅でした。 バタバタと皆さんにご迷惑おかけしましたが、本当に行けてよかったです。 ありがとうございました! P.S. 実は今回、茨城は奥様(よ)さんの故郷でもあり、家族もろとも車に乗っての旅でした。 その途中、子供の念願だった東京スカイツリーに行った様子をSNSにあげたところ、 笠間の皆さんに「あ、笠間に来るんだな」とバレていたそうです。 ですので、全然びっくりしてもらえませんでした。 この四年間、自分がどれだけ同じ行動をしていたかがわかりました(笑) |
骨折しておりました
2015 / 08 / 24 ( Mon ) 個展も終わってひと月が経ち、プライベートでも昨日地区の行事も一区切りが付いてホッとしております。
このひと月の間、いろいろあったのですが実は私生まれて初めて、足を 「骨折」 しておりました ![]() 忘れもしない7月3日。 東武の個展を控えて、引き続きばたばたと準備に追われている朝。 とんでもない方向へ足がぐねっと曲がってしまい、しかしそのまま転ぶと更に大ケガになる様な状況だったので 転ばない様踏ん張った結果、このように。 ![]() ギプス右足。個展期間中撮影… 最初は痛いながらもひどいねんざと思い込み(?)病院にも行かず湿布を貼って地域の役でしたので休む訳にも行かず 地域一斉の草刈りに参加。 しかし土手の草刈りをしながら踏ん張ることができず、草刈り機を持ったまま何度も転ぶ危険な状態。 家に帰って靴下を脱ぐと、足はパンパンに晴れて、見た事もない色に変色しておりました… 仕方がないので病院に行ってみると 「完全に折れてますね」 とお医者さんのひとこと。 私「・・・」 「ギプス巻かないとこの骨くっつきませんよ」 私「・・・ひと月くらいでくっつきますか?」 「全治二ヶ月ですね」 私「・・・」 とのことで、ギプス姿での東武在廊となりました。 ご心配いただきましたお客さま、そして関係各位の皆様。ありがとうございました。 そして余計な気を遣わせてしまい本当に申し訳ございませんでした。 もの造りをするものにとって身体をケガする事は大変な事です。 手を怪我をしない様気をつけてはきましたが、足をけがする事も重いものが持てない 身体が完全になまってしまうなど、全身に、そして精神的に大変ダメージがある事を実感しました。 このような事を書けるようになった現在はようやくギプスが取れて 靴を履く事が出来るようになったからで ようやく力仕事も出来るようになり気持ちもすこし晴れやかになった証拠だと思います。 この期間は仕事は東京の個展という大きなお仕事があり、プライベートでも地域役として草刈り×3回、納涼祭、地蔵盆など子供会のお泊まり会役などいつもより走り回る事が特に集中する期間でしたので、病院でギプスを巻かれた時は目の前が真っ暗になりました(笑) ギプスを巻いた姿でうろうろして、不審そのものだったと思いますが 皆様のご協力もあってなんとか乗り越えられてホントに良かったです。 しかし、せっかくの夏休み、子どもたちの楽しみにしていた海にも連れて行けず。 本当にかわいそうな事をしました。 来年は海に連れて行って思う存分泳がせてあげたいと思います。 そんな夏の終わりでした… |
大晦日の夜に
2014 / 12 / 31 ( Wed ) 今日は大晦日。
毎年の事になっていますが大晦日は所属している陶芸の会の搬入のお手伝い。 今日は予定がドンドンずれ込んで終わって信楽に帰れたのはもう子供が寝る直前でした。 「おとうさん遅いよねむいよ」と言われながら みんなで年越しそばを食べて。 子供が寝たあとろくろ場を掃除して、お供えをして手を合わせ。 今年一年に感謝を。 今年は仕事の事よりも、地域の役や陶芸の会の役、子供会の役等 仕事外での初めて事続きで、戸惑う事ばかりの一年でした。 あまりの用事の多さに、仕事ができない事をそれらのせいにしてしまいそうに なったりもしましたが、諸先輩方はそれらをこなして製作しているんだなあと何度も 気合いを入れ直したりしてしていた一年でした。 そして今年一年も震災以来つづいているご縁をたくさん頂けた年でした。 FBを通して、ネットを通じて、3年前にもなる笠間の酒井君との二人展までの出来事を 我がことのように、そして昨日の事の様に話してくれる方にたくさん出会う事ができました。 私は震災に関する方々にできたことは一つもないと思って来ましたが 私が関わった困難を乗り越えられた人々を通して 私の事も知ってくださっていたたくさんの方に出会うことができました。 いまもなお、初めてであった方にお話していただけることに感動する事度々でした。 そんな、さまざまな事が頭の中をめぐりながら こぢんまりとはしていますが今年も子供たちとできたお餅つき。 ![]() いいこともつらいことも。 今年も本当にいろいろとあった年でしたが、 最後に家族揃って大晦日を過ごせました。 ![]() 毎年する最後の仕事。 ロクロにお供えをして、手を合わせて。 今年出会うことのできた たくさんのみなさま、心から感謝を申し上げます。 皆様お世話になりました!ありがとうございました! 良いお年をお迎えください! ↓来年は倉敷、伊豆、東京、京都そして岡山で個展します! 2014年クリックしてくださってありがとうございました!↓ ![]() |