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陶工房 篠原 >焼いて暮らす日々

お知らせ
-------2020年 今後の展示予定-------

-------終了した展示-------
・2020 2/1(土)〜2/16(日) ならまち ギャラリーたちばな(奈良)篠原希陶展  
・2020 4/29(水・祝)〜5/17(日) うつわや季器楽座(茨城)篠原希陶展  
・2020年7月 東武池袋店(東京)篠原希陶展  
・2020年8月15日(土)〜23日(日) 四季彩堂(静岡)篠原希陶展  
・2020年10月14(水)〜20日(火)大丸心斎橋店(大阪)篠原希陶展  

穴窯の窯焚きについてのお話。
2016 / 03 / 22 ( Tue )
昼夜問わず燃料の薪を焚き口に放り込み
ぶっ通しで焚き続ける穴窯(あながま)。

自分の場合は基本的に4日間。


窯がこじれてしまったときは5日間かかってしまうことも。



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長男坊のお助けシーン




本当は窯の日数を短縮するため(3日くらいで焚いちゃおう!くらいの考えw)に
小さい窯にしようと思っていた面もあったのですが、実際に焚いてみると失敗また失敗の繰り返し。


はたと「日数を何日かけたとか、薪を何束燃やしたとかのために焚いてるわけじゃない」
とようやく気がつき


「あの壺をかっこよく焼こう」


と考え方を変え、温度計の表示よりも窯に近づいた時に肌で感じる
「ジリジリとした輻射熱」
を見るように、

薪を束ねている鉄の輪っかは数えないようにすぐにしまうというような、
いまの窯焚きのスタイルになりました。




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娘もお助け

失敗続きだった頃は、窯を焚くにもかなり思いつめており、
一人で焚くことにこだわり三日徹夜して焚くこともありましたが、必ずそのあとぶっ倒れていました。
そんな様子をみかねてか友人や家族が助けてくれるようになりました。




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奥様(よ)さんのお助けシーン
(赤ちゃん背負ったまま窯焚き手伝ってくれようとしたのでさすがにこのあとすぐ止めましたw)

人に助けてもらえる事が本当にありがたいと、穴窯を通して教わりました。

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21:43:56 | 窯焚きの事 | コメント(0) | page top↑
三人での秋の窯焚き(笠間編)
2013 / 11 / 08 ( Fri )
2013年10月は京都での個展に始まりいろんなイベント、企画展など目白押し。

もともといい加減でおおざっぱな性格。
時間のやりくりもままならないままに手当り次第に片付けて行くほかなく
京都個展の為の窯焚きまで含めるといったいどうやって過ごしていたのか
分からないくらい目まぐるしい日々でした。


そんな中にあっても私の心にずっと消えずにあったのは10月に焚くと言っていた笠間の陶芸家
酒井敦志之氏の窯焚きのことでした。


今年の梅雨時期。

酒井氏は水戸のギャラリー季器楽座さんとともに信楽に来て
共に私の穴窯を焚いてくれました。

その時のエピソードはこちら

そのとき「この次は私が笠間まで窯焚き手伝いに行きます!」と
私は宣言していましたが、ついにその日がやってきました。

今度は私が笠間へ出発!

笠間の酒井陶房に到着したのは午前中。
もう既に窯に火が入りしばらく経った頃、
いつものガッチリ握手で窯場へお邪魔しました。
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窯焚き中の笠間の陶芸家 酒井敦志之(さかいとしゆき)氏




窯場に到着後は窯の横に座りながら
酒井氏とこれからのスケジュールと窯焚きの違いについて窯焚き談義。
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酒井陶房にて 私


酒井氏と窯の横に座り窯焚きの話をしながら、
この2年以上の間、何度も見たはずの穴窯をようやくしっかりと見たような気がしました。


私は地震で倒壊する前の穴窯を実物で見たことはありません。

地震後、破壊されいまにも崩れそうな穴窯に案内された時にはとても直視することができませんでした。

その後も何度も窯場には通してもらっていたのですが、再建を手伝った訳ではない私は
何となく気が引けてしまってあまりよく見ていなかったような気がします。


今回、ようやく酒井氏の窯の形やアーチのつみ方を見て、性格のきっちりした雰囲気が窯に出ているなあ…
などと思いながらしっかり見ることができました。





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穴窯から立ち上る煙


窯焚きはとても穏やかなものでした。

窯焚き期間は私とほとんど変わらないのですが、最高温度は50~100℃近く低いように感じます。

しかし土の性質を見抜き、丁寧に焼く、土のおもしろさを引き出すことを大切に考えた
窯焚きでした。


私は昔、「温度は高ければいいのか、日にちは長ければ長い方がいいのか、薪は多ければ多いほどいいのか」
という疑問を検証するようにいろんな焚き方をしていた時期がありました。



その苦い経験を通して、いままさに眼前で酒井氏がやっている、
温度、日数、薪の量にとらわれず
「鉄分の多い笠間の原土を丁寧に扱い、おもしろさを引き出す」
ということがようやく理解できるようになった事をとても嬉しく感じました。








そして、水戸のギャラリー季器楽座さんが登場!

信楽の窯焚きの時に撮ったのと同じ構図で窯の前にならんでパチリ
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笠間バージョン 左酒井氏 真ん中 季器楽座さん 右篠原

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今年6月の信楽窯焚きバージョン






前回、信楽窯焚きの時は酒井氏が信楽の原土でぐい呑や花器を作っていましたが
今回は私が笠間の土を使って、酒井式継ぎろくろで作る酒器をつくらせてもらいました。


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酒井氏のろくろ場にて製作中



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酒井式継ぎろくろで作った酒器




窯の温度は優しく、少しずつあがって行き…
窯焚きは終盤へ。





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吹き返す炎



そのうちには酒井氏の窯場には入れ替わり、立ち代わり10人以上のお客さまや友人が来られ
とても楽しく、賑やかでした。


人を寄せ付けず、ほとんど喋ることのない私の窯焚きとはエライ違いです…




無事に窯も焚き上がり、みんなで打ち上げ。


お料理上手な奥さんに、おいしいごちそうを用意していただいて。

みんなでお酒を呑んで。





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楽しかった打ち上げ。




こんなに楽しい窯焚きがあるんだな~
と思いながら酒井陶房での窯焚きは終わりました。






そもそも、お互いの窯を焚いてみよう!ということになったきっかけは

次回の酒井氏との二人展をふたたびやる!ことになったことが発端です。

正直、もう一度!と言われた時は「とても無理だ」と思いました(笑)

前回の二人展のモチベーション、そして作品内容を超えて行く為には
ありとあらゆる努力をしなければ超えることができないという想いが、今の自分にはあります。




その為にまず、自分の我流の窯焚きをさまざまな窯焚きの経験を持つ酒井氏と共に焚くことで
すこしでも成長させたい!と考えました。

もともとは季器楽座さんの発案でしたが、とてもいい経験が出来たと思います。


今回も現地で笠間の土を見つめながら酒井氏とともに窯が焚けたことは
自分の窯焚きに大きく影響する出来事になりました。


酒井氏も今回の窯焚きでは信楽の窯焚きで見たことを取り入れて
いろいろと実験されていたようです。


その結果はまもなく始まる栃木の彼の個展で見ることができます。
(もしかしたら彼の栃木のこの会場での前回の展示は震災直後の4月じゃなかったかな…?)





窯出しは私も見られませんでしたので
どんなものが焼けたのか私も楽しみです。



酒井ご夫妻様大変お世話になりました!

笠間の皆様本当にありがとうございました!
再会できてうれしかったです!






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12:28:43 | 窯焚きの事 | コメント(0) | page top↑
三人での梅雨の窯焚き
2013 / 06 / 29 ( Sat )
先日、夏の東武の個展のための窯焚きをしました。


窯焚き


毎年夏に東京東武百貨店で個展をさせていただいて、今年ついに10回目となります。
これも日に影に応援して下さった皆様のおかげと本当に感謝しております!


さてこの時期の窯焚きは、例年ですともう少し会期にせまった頃に焚くのですが、
今年はかなりはやい窯焚きとなりました。

と言うのも今回、笠間の陶芸家酒井敦志之氏と水戸のギャラリー季器楽座さんが窯場に来てくださり
一緒に窯を焚くことになっていたからでした。





湿気抜きの窯のあぶりの終わるころ、青いスポーツカーが緑のなかを走って二人が登場。

緑の中を走り来る青いスポーツカー



輻射熱よけの前掛けも三人分用意して、窯焚きを本格的に開始!


前掛け三人衆左より酒井氏、季器楽座さん、私。


私の穴窯(あながま)はもともと「ひとりで焚けるように」作ったとてもちいさな窯。

一方、笠間の酒井氏の窯は大変大きく、仕上げの段階になると三人掛かりで焚き上げるというものだそうです。

お互いの窯の考え方、焚き方の相違、さまざまなことを
窯の前にならんで、実際にともに炎をにらみながら話せる貴重な機会です。




何時間で交代という決まりも無いままに、
基本、日中は酒井氏に交代をしてもらいその間、私は数時間仮眠をとり
夜中は私一人という感じで焚いていきました。







酒井氏の窯焚き

さて、窯焚きについてなのですが
酒井敦志之氏は笠間の若手陶芸家。
しかし薪窯の手伝いは13,4歳のころから手伝って来ており、穴窯、登がまなどさまざまな
窯焚きの経験をもつスペシャリストなのです。





そのため、私が仮眠を取らせてもらっている間に、熾きの状態は細かく宝石のようにキレイに揃って、
覗いてみると毎回おどろくほどでした。


ここまで安心して窯を人に任せたことが無い私は、どんどん仮眠時間がのびて
最後は私より酒井氏の睡眠時間が短くなっていました(ホントウニモウシワケナイデス…)




信頼できる確かな酒井氏の窯焚きサポート、
そして季器楽座さんの工芸、車のはなし、さまざまな作家の人間模様。

とても楽しい、そしてためになる話を聞かせてもらいながら温度は順調にあがり…


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1300℃の記念撮影


無事に目標温度に達した瞬間は温度計の記念撮影会になりました



ここから窯焚きは攻めに入り、まだまだこれからがこの窯の本番なのですが
その間にも


せっかく笠間から酒井君に伊賀信楽に来てもらったのだし、何か作ってもらおう!
ということで原土を使って酒井氏は花入を製作することに。


すると酒井氏は
「まずは道具を作る」
と小刀で松薪を削りだし、
短時間ながらとても丁寧に木べらを作ってしまいました。



酒井君の木べら

この木べら1本見ても酒井氏の普段の丁寧な作陶姿勢が感じられます。




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伊賀の花入作成中


「土が勝手におもしろい形を作ってくれますね」
といいながら、とてもざっくり土味の雰囲気のいい花入を作りました。






酒井敦志之作 耳付花入



次回以降の窯で焼くことを約束して預かりました。


その後も順調に窯を焚き続けていき
ついに、山口さんも窯焚きに掛かりました。



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山口さんの窯焚き



季器楽座さんは仕事柄、これまで様々な作家の窯焚きを、数えきれないほど見てこられたそうなのですが
これまでなんと、薪の1本も入れたことはなかったそうです。


「神聖な行為を遊び半分でやってはいけない気がして」



と仰っていましたが、私がぜひ!とお願いすると、ついにその禁を破り
薪を投げ入れてくれました。



長く窯焚きを見てこられた為か
とても初めてとは思えないほど火を恐れず、しっかりと窯の中を見て焚いてくださるので
驚きました。




これで、三人一緒に次回の酒井氏との二度目の二人展に向けての第一歩を刻めたように感じます。


そして、窯は佳境にはいり
いよいよ引出(ひきだし)の作業にはいります。

燃料の灰が降り掛かり、しっかりと溶け始めたのを確認して
窯の中にある花入を鉄棒で引っ掛けて引っぱりだします。



引出の瞬間





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引出ぐい呑

引き出された作品にながれる熔けた灰は「ビードロ」と呼ばれ
窯からでた瞬間冷やされ固まります。




いつもは夜中に1人でやっている作業ですが
今回は横に火ばさみを持って酒井君がとりだした花入をキャッチしてくれ
すぐさま次の薪を用意してくれます。

「ああ、なんて楽なんでしょう」

と窯焚き中なんどもつぶやきました


こんな楽を知ってしまったら
次回以降、また元の窯焚きに戻るのがいまからおそろしい







その後も順調に窯の温度を保ちつつ
今回の窯焚きは無事に終了しました。





「窯焚きが無事に終わったら焼いて食べてね」
という篠原夫人(よ)さんの伝言がありました。


冷蔵庫を開けると…


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近江牛


なんと近江牛が!



こんなの家で一回も出たことが無ーい!



と大喜びして、三人で打ち上げ。


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肉を焼く




一緒に酒をのみながら、いろいろと思い出しました。

私が水戸の季器楽座に初めて行ったのは、茨城育ちの奥さんと結婚をして、
義母に「水戸にすてきなお店があるのよ」と教えてもらったことがきっかけです。

義母が話すその店は、私がいつもネットで見ていたHPのお店だったので
私は直ぐに訪ねて行った。というのが最初でした。


お店に伺うようになった当初から土の事、窯のことで悩みの絶えない私に
「笠間にも酒井君という若い子がいま穴窯を自作してるんだよ」季器楽座さんに紹介され会いに行った酒井氏。

初対面で「ああ、笠間までやって来て良かったな」という実感があったことを覚えています。



そしてその彼と二人展をすると決まり、二人展の実現を楽しみに待っていた中での
未曾有の災害。
地震による季器楽座のクローズ、酒井氏の窯の破壊…。





「窯は二人展には間に合います!」
との酒井氏の決意の一言で始まる沢山の人々との激闘の6ヶ月。

みごとに酒井氏は窯の再建、作品制作、復活の窯焚き。
そして、私は一度はあきらめた二人展の実現。




これまでの様々な出来事を振り返るでもなく総括するでも無く。
話はつきることがありません。






いま思うとお二人とは出会う前から、ずっとほそい縁のようなものが繋がりつづけていたような気がします。



こうして二人が伊賀信楽までやってきてもらって、共にひと窯焚けたことが
本当にうれしく、睡眠不足も過労も忘れて酒を酌み交わしました。



(…「徹夜で呑むぞ~!」とおもっていたのですが、私、気絶するように先にねてしまいました





また近々の再会を約束して、いつものガッチリ握手をし、
次の日二人は茨城へ帰って行きました。


季器楽座さん、酒井さん本当にすばらしい体験を今回もありがとうございました!




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緑の中を走り去る青いスポーツカー










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08:47:55 | 窯焚きの事 | コメント(2) | page top↑
窯にアングル取り付け はじめて(?)の溶接
2012 / 04 / 08 ( Sun )
去年末に作った小さな薪窯。

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ちいさな薪窯


年末に初窯を焚きましたが、レンガの目地土も乾かないまま
ぶっつけ本番の一発勝負でした。

窯焚きを始めると一気に窯中から湿気が抜け始め
窯場はお風呂場の様になりました。


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ものすごい湯気のあがる初窯

予定時間を大幅にオーバーしつつも、なんとか希望通りの温度まではあげる事が出来ましたが
窯にかなりの負担をかけた事はまちがいありません。



窯焚き中にアーチ部分からレンガの目地の縁切れをおこす

「ごんっ」
という音を聞きました。


窯は熱がかかって温度が上がるときには膨張し、逆に冷めたりする時には収縮します。

温度が上がり窯が膨らんだため、アーチに亀裂が入った物と思われます。
幸い、窯焚きが終わった後点検してみると、たいした事はなかったのでよかったですが
このまま焚き続けると窯の寿命は早くなってしまいます。


地面からすぐにアーチでできている、穴窯(あながま)とは違い
直立、箱形のこの小さな窯は外に鉄材でアングルを組んで支えをしなくては行けません。



というわけで、次回の窯焚きに備えてアングルを組みます。




アングル購入…

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アングル


鉄棒を通す為の金具を溶接します。


溶接すると言っても

穴窯などの窯焚き中に、熾きを操作する鉄棒が壊れて
何度か溶接して直すことがある、その程度です。
ですので溶接に関しては私はまったくの我流、ど素人です。



いったい溶接棒はどんな太さがいいのか、どういう風に動かせば良いかなんてやりながら考えてる感じです。
(説明書を熟読して)

まず鉄棒を通す金具を溶接で取り付けます。

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このあとババッと光ります。


なんとか取り付けて
溶接成功したように見えても、金槌でたたくとすぐ分かります

「ガン」

と叩くとぽろっととれます。溶接失敗です。

こんな感じで最初の1個目を取り付けるのになんと30分以上かかりました…

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ぼろぼろの溶接痕…


溶接箇所はまだ20カ所以上あります。
これじゃあいつまでかかるか分からないなあなんて絶望感に苛まれながら作業を続けていましたが
いくつかやっていくうちにコツが分かってきたようで
うまく付けられるようになってきました。


はじめはスパークの光がこわくて見ているようで見ていなかったのですが
慣れてくるとスパークの中の溶接棒の動きが見えるような気がしてきました。

「これは穴窯の炎を見通すのと良く似てるなあ。最初はこわくて見てなかった」

なんて思いながら最後は楽しくなってきていました。




溶接がなんとか終わり、鉄棒を通します。


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鉄棒を通し接続




アングルと鉄棒を接続してナットで固定。

全体的に少しずつ締め上げていき、ガッチリ固定しました。




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アングルと鉄棒で固定




これで次回はすこし安心して窯焚きが出来そうです。

しかし溶接もいっぺんちゃんと習ってみたいです…





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09:13:24 | 窯焚きの事 | コメント(0) | page top↑
巨大台風の中での窯焚き
2011 / 09 / 08 ( Thu )
もうすぐ始まる岡山倉敷 工房IKUKO用の穴窯作品を焼いておりました。


しかし今回はもうれつな風雨の台風12号がきている最中の窯焚きとなりました。

窯詰めのあいだもずっと大雨。
ちょっとの移動でもずぶ練れになるほど。
横風もどんどん強くなってきて、猛烈な吹き降りに。
作業も遅れに遅れました。


ようやく窯に火が入った頃には風もさらに強くなり
窯から立ち上るはずの煙も四方八方に動き回ります。


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このときも雨が降っております。
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ときにその煙は真下に吹くこともあって、窯の焚き口からは火が吹き出してきて、おそろしいことに。



いっこうに豪雨は収まることなくついには窯場に山の水がどんどん流れ込んできます。

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普通これほど水が湧くことはなかったので、もしかすると土手も水分量が飽和したのかもと
どしゃくずれの心配もするようになり、常に気が張っておりました。



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窯場の足下を確保するために溝を掘って流れるようにしましたが、
どんどん水量は増えて泥水がついに水の流れの澄んだ小川になりました。



なにより今回大変だったのは
薪を濡らしてしまったこと。


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湿気った薪。

使う薪は窯焚き直前に屋根のあるところに移動しますが、
全部は入らないので、外にある薪はトタンかけて置いてあります。

通常の雨が降る程度はこれで十分ですが、
今回は強烈な横風というか、丘の下から吹き上がってくる大雨を見ながら
ずぶ濡れになっている薪を見たときにはもう、絶望的な景色でした…



燃料を湿らすなんて本当にどうしようもないなと思いますが
台風がもうすこし早く去って

「窯焚き中にはちょうど台風一過になるだろうから、ちょうどいいや」

とタカをくくっていました。
大きなミスです…



湿気った薪はくべても燃えませんので、束からばらし窯にのせてその予熱で乾燥させて使うようにしました。
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窯にのせて乾燥中!ミノムシみたい。

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そしてさらに薪を細く割って燃焼しやすくしました。

たいへんな手間になりましたが、これでなんとか使う分の薪を確保できました。






今回もS氏、F氏が忙しい中手伝いにきてくれました。
そして子どもが三人になってから手伝ってくれるようになった夫人(よ)さん。

今回も早朝、深夜と窯焚きを代わってくれおかげで今回も徹夜することなく
いちにち数時間は必ず眠れたので本当に助かりました。

ありがとうございました!





そのようすを傍らでみていたからか
電車息子(五歳、趣味は仮面ライダーオーズ鑑賞)も愛用の新幹線キャラクター手袋を持参し



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電車息子愛用、新幹線手袋


「そろそろお父さんの手伝いしたろうかな~」
などといいながら手袋装着!薪を渡してくれました。


(でも一回やったら「疲れたわ~」といいながら去って行きました)



みなさんのあたたかい気持ちのおかげで、いろんなことがあった今回も窯焚きも
無事に終えることが出来ました。

ありがとうございました!


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焚き終わった穴窯。




今回焼き上げた作品たちは岡山倉敷 工房IKUKOで展示予定です!

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引出花入(ひきだしはないれ)

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みなさまのご来場こころよりお待ちしております!






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00:21:58 | 窯焚きの事 | コメント(0) | page top↑
真夏のような暑さの梅雨の穴窯焚き/個展に向けて
2011 / 07 / 06 ( Wed )
7月21日(木)からの池袋東武での個展に向けて先日、穴窯を焚きました。


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煙突より立ち上る煙



今回は今までこつこつと集めてきた薪がたくさんあります。

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薪がいっぱいあるだけでじーんとする私。





これだけ薪が豊富にある状態で窯焚きをするのは初めてです。
穴窯を作った当時は、いつも薪がギリギリの状態で最後に薪が足りなくなって、泣きそうな気持ちで
原木を割りながら生の薪を放り込んだりしていたのを思い出します。


そんな経験は一度や二度ではなかったので、いつか二三窯分の薪を用意して窯を焚けるようになりたいと
当時ずっと思っていました。



感慨深い…



あぶりからどんどん窯の温度は上がって行きます。

夜になると窯場の周辺は真っ暗になります。
まだホタルが田んぼを飛んでいて、薪の燃える音とホタルのひかりでとても贅沢な気持ちになります。




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夜中一人でいる時にはカブトムシもやってきました。
電車息子がいたら大喜びだったでしょうが、朝には森にかえっていきました。







毎年梅雨時期に窯焚きをしてきましたが、
めずらしく今年は窯詰めの日からまったく雨が降らず、とにかく暑く苦しい窯焚きでした。



窯詰め前の生乾きのうつわの乾燥などには大変ありがたかったのですが、


とにかくすぐに熱中症になってしまいそうな暑さで
今までの窯焚きの中でも一二を争うつらい窯焚きになりました。




そんな私をみて、こどもも何かを感じているようで、
前回につづいて今回も電車息子が



「窯焚きてっちゃう(手伝う)!」



と手伝ってくれました。(一回だけですが)








そしてなんと三歳のアンパンマン娘も電車息子を見ていたのか、
家から子供用軍手を持ってきており、手伝ってくれました。


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窯焚きてっちゃうアンパンマン娘



ほんの少しでも、助けたいと思ってくれたのがとても嬉しくて
暑さで参りかけていた気持ちが、すーっと楽になりました。








さて、窯の温度はどんどんと上がって大詰めへ。




今回の窯焚きは徳利やぐい呑の「引出(ひきだし)」を多めにしました。

引出とは窯の最終盤になった頃、うつわに降り掛かった燃料の灰が高温で溶けて流れ始めたのを見極め
窯から引っぱりだして急冷させるというものです。

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窯の中に鉄棒を突っ込み、うつわを引き出す。




前回の窯焚きでは、高温に耐えきれなかったため徳利の首が取り出すときにもげてしまい
ひとつも取ることができませんでした。

なんとか今回は一つでも多く徳利を無事に取り出したいと、土を選ぶ時点からいろいろと試行錯誤して臨みました。





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引き出された徳利。



引き出された瞬間、黄色く光る徳利が外気にふれ一気に冷えて行きます。



溶けた燃料の灰はビードロとよばれる流れになります。
急冷されることでビードロの色は独特の色に変化して冷え固まります。


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急冷され流れたまま冷え固まったビードロの流れ。



同じようにぐい呑も引き出してみました。


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「トンボの目」と呼ばれる玉状に溜まったビードロがふたつ。






熱い場所へと近づくのも嫌な気持ちと強烈な睡魔と戦いつつ、
最後までなんとか窯焚きをつづけることができました。




今回もわざわざ他県から車で助けに駆けつけてくれたS氏、毎回忙しい仕事の合間をぬって手伝いにきてくれる
F氏。


そして(よ)さんありがとう。

みなさんのおかげでなんとか最後まで焚くことができました。
みなさんありがとう。
こころから感謝申し上げます。




今回の窯焚きの結果は2010年7月21日(木)から池袋東武で展示いたします!
是非会場でご覧ください!










↓参加しています。  窯焚き食事メニューは(よ)さんがてまひまうつわで書くそうですよ~  クリックおねがいします↓
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12:05:58 | 窯焚きの事 | コメント(0) | page top↑
棚板(たないた)の掃除
2011 / 02 / 17 ( Thu )
いよいよ高槻松坂屋での個展の期日も近づいてきましたが、
先日仕入れた松の原木を早く薪割りまで持っていきたい気持ち。

なんとか時間を割いて窯場を見たものの現場はこんな感じ。

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雪まみれの松の原木。



「なんだか粉砂糖掛けたチョコレート菓子みたいやな~」と思いつつ
積み上げた原木を持ち上げようとすると、水分がすっかり凍ってがっちり動きませんでした。




仕方ないので、薪割りはあきらめて窯の掃除をはじめました。



一番たいへんなのは棚板の掃除。
棚板は窯に使う道具で、小さな作品はこの板の上に載せて窯に詰めます。




私の穴窯(あながま)はとても小さいので、ほとんど棚組ができません。

ですのでたいした枚数ではありませんが、作品と同じように数日間火に焼かれ、
何度も何度も灰を受けてそれが棚板の上で溶けて自然釉(しぜんゆう)の状態になっております。

溶けた灰は分厚く固まっていてなかなかとれません。

BLOG7818.jpg
溶けて引っ付いた燃料の灰



BLOG7820.jpg
裏側。玉状になった自然釉。


裏側にも灰は現れています。
いろんな色が見られて本当にきれいですが、これも取らなくてはいけません。



BLOG7822.jpg

ハンマーを使ってまずは表面だけをたたき、自然釉を割っていくように取っていきます。

そのあと石ヤスリや電動工具を使って、ひたすら磨き続けてようやく終わります。




気づいたときにこれをやっておかないと、窯詰めのときに時間を取って大変な目に有った事があります。




これで次回の窯詰めはらくができそうです。








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03:38:57 | 窯焚きの事 | コメント(0) | page top↑
薪作り/原木編
2011 / 02 / 02 ( Wed )
窯焚きのための原木が来ました。
近頃は燃料の薪を買う事も多くなってきましたが
基本的には松の原木を仕入れて作っていく事が多いです。



薪の山に電車息子ははしゃいでおります。
LOG7591.jpg
松のジャングルジム



まずは邪魔にならないところに移動します。

最低限動かせる大きさにチェンソーで切っていきます。


LOG7590.jpg


薪になるまでは、まず
原木→玉切り→薪割り→針金の輪に詰めて束に→数ヶ月乾燥
してようやく薪になります。


本当はすぐに玉切り(薪にする長さに切る事)していきたいところなのですが、
いまは個展の準備が優先なので、しばらくかかる事が出来ません。



邪魔にならないところに移動しようと作業をはじめたのですが、
二三本動かした時点であまりの重さに
自分がまるでアリになったような気がします




数年前にも、松の原木を大量に仕入れて同じように最低限カットして
移動した事があったのですが、
あのころ平気で持ち上げていた重さが持てない…
確実に年を取ってる…



LOG7589.jpg
隅っこに積み上げられた松の原木の山



次は玉切りにかかります。






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13:12:54 | 窯焚きの事 | コメント(2) | page top↑
真冬の穴窯(あながま)焚き
2011 / 01 / 28 ( Fri )
個展の作品を焼くため穴窯(あながま。薪を使って焚くトンネル状の窯)を焚きました。


とにかく寒かった~!



真冬に窯を焚いた事は今までもあったのですが、今回ほど寒かったことはありませんでした。




窯詰めから窯焚き中まで雪は降っても積もる事はなかったのですが、とにかく気温が低く
まずは水道は凍って出ない…。

目土(くっつかないように作品の底につける土)に使う土も半日外に出しているだけで
凍ってしまっていちいち手間取って大変でした





今回も篠原夫人(よ)さんは子どもを連れてともに窯焚きを最後までがんばってくれました。

その様子を見ていてか電車息子は

「ぼくもてっちゃう(手伝う)!」

と薪を渡してくれました。
DSCF7648.jpg
親子で窯焚き


はじめて子どもとともに窯を焚きました。




次の日も電車息子は

「薪をうごかすよ~みててね~」

と軍手をはめてチャレンジ!

DSCF7666.jpg
いくぞ~!



DSCF7669.jpg
う~ん!!どてっ…


DSCF7671.jpg
「やったよ~」



ありがとう!電車息子!その気持ちが嬉しいです。



今回もS氏そしてF氏が窯焚きの手伝いを忙しい中駆けつけてくれ
窯焚きを手伝ってくれました。

本当にありがとうございます。
もう何度も手伝ってもらっているので二人が来てくれている間は安心して仮眠する事が出来ます。





そして(よ)さんも子どもを寝かしつけ次第、窯焚きを交代してくれました。
ありがとう。おつかれさまでした。



そして今回は大勢のお客様が来られた窯焚きでした。
いつも窯焚きは滅多な事では人が来ないのですが
ひさびさににぎやかな窯焚きでした。


こられたメンバーは研究を普段している人たち。
DSCF7610.jpg
窯の呼吸を研究する人々


そのためか薪のくべ方を教えると、熱心に窯の呼吸を観察し始め、たちまち窯焚きのこつをつかんでいました。
さすが研究者!





窯場からひとが去って、窯焚きも佳境へ。


窯の温度がぐんぐん上がるのと反比例するように、外気はどんどん下がっていき
最終日はまた雪が降り始めました。


DSCF7693.jpg
煙突の炎



今回も事故もなく無事に窯焚きを終える事が出来ました。


協力してくださったみなさまに心からお礼を!


ありがとうございました!






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18:01:04 | 窯焚きの事 | コメント(0) | page top↑
薪作り
2010 / 12 / 01 ( Wed )
今日は薪割り作業のお話。



私の知人にパチンコが好きな人が居ます。

その理由を「頭を空っぽにできるから」と言っていましたが


…私にとって薪割りはそんな感じです。






薪をつくる作業をしている間はほかの事を考えても仕方がないので、目の前の作業に集中してひたすら作業をしています。


汗は流れるし、体は疲れきってしまうのですが、とても楽しいです。



P1002037.jpg

チョークで長さをきめて、印を付けていきます。




次にチェーンソーでどんどん切っていきます。


P1002036.jpg


エンジンチェンソーも持っているのですが、最近は電動の方を使う事が多いです。



電動チェンソーはパワーがないので時間はかかりますが、エンジンチェンソーほどメンテナンスがいらない分、便利です。

目立ては同じようにしながら使っております。




今回した作業は、一定の長さに切りそろえる「玉切り」という作業になります。
次回はこれを割って薪材にしていきます。





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