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陶工房 篠原 >焼いて暮らす日々

お知らせ
-------2020年 今後の展示予定-------

-------終了した展示-------
・2020 2/1(土)〜2/16(日) ならまち ギャラリーたちばな(奈良)篠原希陶展  
・2020 4/29(水・祝)〜5/17(日) うつわや季器楽座(茨城)篠原希陶展  
・2020年7月 東武池袋店(東京)篠原希陶展  
・2020年8月15日(土)〜23日(日) 四季彩堂(静岡)篠原希陶展  
・2020年10月14(水)〜20日(火)大丸心斎橋店(大阪)篠原希陶展  

カタマリ作り-1
2011 / 07 / 11 ( Mon )
その話が出たのはもう二年前になるでしょうか…。

水戸のギャラリーで、「笠間で焼締を焼く若手作家と信楽篠原二人展をやりましょう!」

と盛り上がりました。


BLOG9525.jpg
信楽の土のカタマリ


笠間の若手作家さんは私よりも年下ですが、「土を焼く」という感覚がすばらしく
私が学びたいところをたくさん持っている人物です。


私はその彼とギャラリーの生み出す空間を想像するとワクワクして一も二もなく参加させていただくことに。




しかし、いよいよ二人展まで1年を切った三月。

あの未曾有の大震災がおきました。





ようやく数日経って作家さん、そしてギャラリーのみなさんの無事が確認されはしたものの
作家さんの穴窯はなんと焼成中に壊れ、またギャラリーでは大半のうつわが揺れで落ち、
破壊されたとききました。



そのときには二人展のことなんてすっかり忘れてしまっていて、
思い出すのにかなりの時間を要しましたが、思い出してからも考えないようにしていたように今は思います。


「二人展はなかったこと。生死優先。そんなことは今は関係ないこと。」と。





しかし、震災もひと月が立った頃。

震災からのショックで全く自分の心は仕事に向かうことができず
自分の気持ちにどうしてもめどを付けなければいけないと私が水戸に直接話をしに行くことを決めたとき、




そのことを知った笠間の若手作家より

「壊れた窯の修理は二人展には間に合わせます!」

とのメッセージが。



ガーン!と頭をぶん殴られたようなショックを受けました。



自分の中では忘れようと勝手にしていた二人展。
触れない様にしていた話題を先に深く突き刺すように突っ込まれたような。

なんにも被災していない自分のほうが逃げようとしていたことを気づかされました。



水戸、そして笠間へ。
窯が破壊され被災した彼はとっくに気持ちを切り替え、前を向いていました。

水戸のギャラリーさんも同じでした。
いただいたコーヒーを持つ手が震えるほど気持ちが熱くなりました。



ふたりの負けないこころと真っすぐな目線にすっかりと圧倒され、信楽まで帰って来ました。










二人展はふたたび、震災のできごとを含んであらたな息吹が込められ再始動することになりました。







たくさん上がった企画の一つに
当初よりギャラリーさんのテーマとして与えられていたものがありました。


それぞれの産地の土のそのままの姿を

「カタマリ」

として焼き、展示すること。


上の写真はそのカタマリをつくり、乾燥させているところです。





さまざまな表情がある信楽の土。

BLOG4067.jpg
信楽の山土。





今日は震災の日より4ヶ月が経つ節目の日。
いまだ、笠間の若手作家さんの窯は修復されていません。





二人展が実現されることを祈りながら、またこの年に催すことに意味のあるものになるよう、

ひとつひとつにこころを込めて
カタマリを作って行きたいと思います。

BLOG9524.jpg








※二人展まではツイッターshinoharanozomuを使って企画を話し合い公開していくことになっています!
ご覧くださいますと幸いです!










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