陶工房 篠原 >焼いて暮らす日々

お知らせ
-------2017年 今後の展示予定-------
・2017 年10月11日(水)~17日(火) 大丸心斎橋店美術画廊 篠原希陶展予定


-------終了した展示-------
・2017 年7月6日(木)~7月12日(水) 東武池袋店 篠原希陶展
・2017 年4月22日(土)~5月2日(火) 三島市ギャラリー阿吽 篠原希陶展
・2017 年4月19日(水)~4月26日(水) 倉敷 工房IKUKO 篠原希陶展
・2017 年 4月8日(土)~16日(日) 織部下北沢店 篠原希陶展
・2017 年 1月2日(月)~29日(日) 水戸市うつわや季器楽座創業 20 周年記念企画 第 2 回酒井敦志之×篠原希二人展
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三人での梅雨の窯焚き
2013 / 06 / 29 ( Sat )
先日、夏の東武の個展のための窯焚きをしました。


窯焚き


毎年夏に東京東武百貨店で個展をさせていただいて、今年ついに10回目となります。
これも日に影に応援して下さった皆様のおかげと本当に感謝しております!


さてこの時期の窯焚きは、例年ですともう少し会期にせまった頃に焚くのですが、
今年はかなりはやい窯焚きとなりました。

と言うのも今回、笠間の陶芸家酒井敦志之氏と水戸のギャラリー季器楽座さんが窯場に来てくださり
一緒に窯を焚くことになっていたからでした。





湿気抜きの窯のあぶりの終わるころ、青いスポーツカーが緑のなかを走って二人が登場。

緑の中を走り来る青いスポーツカー



輻射熱よけの前掛けも三人分用意して、窯焚きを本格的に開始!


前掛け三人衆左より酒井氏、季器楽座さん、私。


私の穴窯(あながま)はもともと「ひとりで焚けるように」作ったとてもちいさな窯。

一方、笠間の酒井氏の窯は大変大きく、仕上げの段階になると三人掛かりで焚き上げるというものだそうです。

お互いの窯の考え方、焚き方の相違、さまざまなことを
窯の前にならんで、実際にともに炎をにらみながら話せる貴重な機会です。




何時間で交代という決まりも無いままに、
基本、日中は酒井氏に交代をしてもらいその間、私は数時間仮眠をとり
夜中は私一人という感じで焚いていきました。







酒井氏の窯焚き

さて、窯焚きについてなのですが
酒井敦志之氏は笠間の若手陶芸家。
しかし薪窯の手伝いは13,4歳のころから手伝って来ており、穴窯、登がまなどさまざまな
窯焚きの経験をもつスペシャリストなのです。





そのため、私が仮眠を取らせてもらっている間に、熾きの状態は細かく宝石のようにキレイに揃って、
覗いてみると毎回おどろくほどでした。


ここまで安心して窯を人に任せたことが無い私は、どんどん仮眠時間がのびて
最後は私より酒井氏の睡眠時間が短くなっていました(ホントウニモウシワケナイデス…)




信頼できる確かな酒井氏の窯焚きサポート、
そして季器楽座さんの工芸、車のはなし、さまざまな作家の人間模様。

とても楽しい、そしてためになる話を聞かせてもらいながら温度は順調にあがり…


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1300℃の記念撮影


無事に目標温度に達した瞬間は温度計の記念撮影会になりました



ここから窯焚きは攻めに入り、まだまだこれからがこの窯の本番なのですが
その間にも


せっかく笠間から酒井君に伊賀信楽に来てもらったのだし、何か作ってもらおう!
ということで原土を使って酒井氏は花入を製作することに。


すると酒井氏は
「まずは道具を作る」
と小刀で松薪を削りだし、
短時間ながらとても丁寧に木べらを作ってしまいました。



酒井君の木べら

この木べら1本見ても酒井氏の普段の丁寧な作陶姿勢が感じられます。




IMG_0742.jpg

伊賀の花入作成中


「土が勝手におもしろい形を作ってくれますね」
といいながら、とてもざっくり土味の雰囲気のいい花入を作りました。






酒井敦志之作 耳付花入



次回以降の窯で焼くことを約束して預かりました。


その後も順調に窯を焚き続けていき
ついに、山口さんも窯焚きに掛かりました。



IMG_0847_20130629131538.jpg
山口さんの窯焚き



季器楽座さんは仕事柄、これまで様々な作家の窯焚きを、数えきれないほど見てこられたそうなのですが
これまでなんと、薪の1本も入れたことはなかったそうです。


「神聖な行為を遊び半分でやってはいけない気がして」



と仰っていましたが、私がぜひ!とお願いすると、ついにその禁を破り
薪を投げ入れてくれました。



長く窯焚きを見てこられた為か
とても初めてとは思えないほど火を恐れず、しっかりと窯の中を見て焚いてくださるので
驚きました。




これで、三人一緒に次回の酒井氏との二度目の二人展に向けての第一歩を刻めたように感じます。


そして、窯は佳境にはいり
いよいよ引出(ひきだし)の作業にはいります。

燃料の灰が降り掛かり、しっかりと溶け始めたのを確認して
窯の中にある花入を鉄棒で引っ掛けて引っぱりだします。



引出の瞬間





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引出ぐい呑

引き出された作品にながれる熔けた灰は「ビードロ」と呼ばれ
窯からでた瞬間冷やされ固まります。




いつもは夜中に1人でやっている作業ですが
今回は横に火ばさみを持って酒井君がとりだした花入をキャッチしてくれ
すぐさま次の薪を用意してくれます。

「ああ、なんて楽なんでしょう」

と窯焚き中なんどもつぶやきました


こんな楽を知ってしまったら
次回以降、また元の窯焚きに戻るのがいまからおそろしい







その後も順調に窯の温度を保ちつつ
今回の窯焚きは無事に終了しました。





「窯焚きが無事に終わったら焼いて食べてね」
という篠原夫人(よ)さんの伝言がありました。


冷蔵庫を開けると…


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近江牛


なんと近江牛が!



こんなの家で一回も出たことが無ーい!



と大喜びして、三人で打ち上げ。


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肉を焼く




一緒に酒をのみながら、いろいろと思い出しました。

私が水戸の季器楽座に初めて行ったのは、茨城育ちの奥さんと結婚をして、
義母に「水戸にすてきなお店があるのよ」と教えてもらったことがきっかけです。

義母が話すその店は、私がいつもネットで見ていたHPのお店だったので
私は直ぐに訪ねて行った。というのが最初でした。


お店に伺うようになった当初から土の事、窯のことで悩みの絶えない私に
「笠間にも酒井君という若い子がいま穴窯を自作してるんだよ」季器楽座さんに紹介され会いに行った酒井氏。

初対面で「ああ、笠間までやって来て良かったな」という実感があったことを覚えています。



そしてその彼と二人展をすると決まり、二人展の実現を楽しみに待っていた中での
未曾有の災害。
地震による季器楽座のクローズ、酒井氏の窯の破壊…。





「窯は二人展には間に合います!」
との酒井氏の決意の一言で始まる沢山の人々との激闘の6ヶ月。

みごとに酒井氏は窯の再建、作品制作、復活の窯焚き。
そして、私は一度はあきらめた二人展の実現。




これまでの様々な出来事を振り返るでもなく総括するでも無く。
話はつきることがありません。






いま思うとお二人とは出会う前から、ずっとほそい縁のようなものが繋がりつづけていたような気がします。



こうして二人が伊賀信楽までやってきてもらって、共にひと窯焚けたことが
本当にうれしく、睡眠不足も過労も忘れて酒を酌み交わしました。



(…「徹夜で呑むぞ~!」とおもっていたのですが、私、気絶するように先にねてしまいました





また近々の再会を約束して、いつものガッチリ握手をし、
次の日二人は茨城へ帰って行きました。


季器楽座さん、酒井さん本当にすばらしい体験を今回もありがとうございました!




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緑の中を走り去る青いスポーツカー










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テーマ:陶芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

08:47:55 | 窯焚きの事 | コメント(2) | page top↑
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コメント
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篠原さんの人生の歯車がすこぶる順調に加速されて回っているのを感じます。家族、友達を含め周りの方々がベクトルを同調させてくれて、アクセルを踏んでくれているようです。そのまま快調に続くことを祈っています。
ところで、セラミックマーケットに酒井氏の作品を少しぐらい入れてもいいんじゃないですか。現物を見てみたい。頼みますよ。
by: <お> * 2013/07/02 12:36 * URL [ 編集] | page top↑
--いつもありがとうございます!--

<お>さんいつもありがとうございます!
出会って来た皆さんのお陰で、1人では考えも付かなかった化学反応のような出来事をたくさん体験させていただきました。
<お>さんにもいつも励ましていただいて前に進む勇気をいただいています。

いろいろ決まりのあるアートマーケットで作品をだすのは難しいのですが、酒井君にこのことを伝えたら喜んでいました!
by: 篠原希 * 2013/07/03 08:12 * URL [ 編集] | page top↑
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